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へたくそ釣り師の独り言
私にとってフライフィッシングとはいったいなんだろう、と最近思い始めました。
幼少の頃から釣りを始め、今にいたるまで本当に沢山の魚達に出会いました。ガキの時に竹竿で糸の先の針にミミズをつけて、そして魚がつれるまでじっと待っている、そんな釣りをしていたのがつい最近の事のように思い出されます。中学生の時にルアーフィッシングと出会い、まもなくフライフィッシングの道へ入っていくのですが、特別師匠と呼べる人がいなく、ほとんど一人でフライを学んでいくしかない私は初めは解らないことだらけで、魚なんてほとんど釣ったためしがありませんでした。それでもあきらめることなく一生懸命本や雑誌を読みあさり、幾分知識が増え、フライを巻き、ようやく釣り上げた一匹の魚。ヤマベ。はっきりいって感動しました。
そして月日は流れ、世の釣り師のほとんどがそうであるように、また人間ならだれもがそうであるように、欲というものは尽きる事が無く、より多くの魚、より大きな魚に出会いたくロッドを振り続け、フライを巻き、またロッドを振り続ける
そんな繰り返しの日々に疑問を抱くようになりました。ここは北海道、本や雑誌に載っているつり方やフライは北海道に本当にマッチしているのか?という事です。釣りにも色々あり釣り方はもちろんの事、ポイントやターゲットになる魚によって様々な方法があるように、ここ道東の自然にマッチした釣りをしてみてはどうだろうと思い、自分で考え、また釣り場にいるフライマンに話を聞き、また考える、その繰り返しの中で私は一匹の魚に出会います。アメマスです。
以前ルアーフィッシングをやっている時にはあまり感じなかったのですが、この魚フライでねらうと非常におもしろく簡単に沢山のアメマスに出会える日もあれば、間違いなくそこにいるはずなのにまったくフライに反応しないこともしばしばあります。これには私もハマッテしまい四年間もの間、この魚を追いかけました。
平成14年の春に私はある病にかかり一ヵ月間ほど入院をしてしまい、アメマスや他の魚を釣る一番良い季節をのがしました。入院中に出る釣りの禁断症状と戦い、窓の外の景色が少しずつ変わっていくのを一人静かにながめ、
釣りと言うものがわたしにとってかけがえの無いものだと改めて感じさせられました。短いようで長かった、また長いようで短かった入院生活を終え、やっと釣りに行けると思い、はりきっていたが体が言う事を聞いてくれません。思いのほか体重が減ってしまい、同時に体力も激減してしまいました。もう昔のように無茶な事は少し控えようと思い、家の裏の川へ退院後初めて釣りへ出かけました。結果は惨敗、しかし久しぶりのロッドの感触を味わえたのが何よりうれしかった。
正直言いまして、平成14年の釣果はサンザンな結果でした。一年を通してこれだけ調子の悪い年も未だかつてありません、途中入院というアクシデントもありましたが、その後体の調子を見計らって釣行するのですが、思ったように釣れません。魚に対する感覚、嗅覚が鈍ったのかもしれません。魚の気配が昔ほど感じられなくなりました。
私の釣りのスタイルは主にシューティングヘッドを使ったダウンクロスの釣りです。が、ほとんどこの手法で釣っています。アメマスやサク○マス、ニジマス、カラフトマス、イトウなど。昨年はじめてカラフトマスを釣り上げたのですがこの魚のパワーには驚かされます。10ヤードのヘッドと40ヤードのランニングラインをあっと言う間にもっていかれ、さらにバッキングまでもっていかれ合計70〜80ヤードは走られました。後に思うのですが遥かかなたで暴れている魚と力の限り抵抗している私が妙におかしく思えて仕方がありません。夏の日に誰もいない川べりで一人必死
に魚と格闘している姿を想像するだけでおもわず顔が緩んでしまう。釣り人の至福のひととき、と言うやつですか。
タックルというやつですか、釣りの道具。私自身道具にはあまり凝っていません。経済的に限界があるからです。とは言いつつも最低限の道具類はそろえたいものです。よく釣りの道具には 『金に糸目は付けない!』 と言う人がいますが、まったく羨ましいかぎりです。しかしいくら高価な物でも、また安価なものでも手になじむまでには時間がかかるし、まったく使いものにならないこともあります。道具選びにはよほど時間をかけ、手に触って確かめたいものです、それで自分の好みや使用目的にあったものが安価であれば言うことがないのですが・・・。
私のつり道具を紹介したいと思います。まずロッド、7フィートの5番ロッド〔コータック〕、これは主に小川でのドライやニンフ釣りに使います。続いて7フィートの5番〔シェイクスピア〕、これはグラスロッドで人からのゆずり物ですが、非常にしなやかで、魚がかかるとよくしなるのでとても面白いロッドです。少々重いのが難点ですが・・・。実はこのロッドと一緒にシェイクスピアのリールも頂いたのですが、某S川で間違ってサク○マスが掛りドラグが耐え切れず大破してしまいました。非常に残念です。続いて8フィート6インチ5番〔アキスコエアーライト865〕これは結婚する前に妻が誕生日に買ってくれたものです。カーボンロッドでアクション的にはあまり良くはありませんがさすがに8フィートもあればオールラウンドに使え、上流の小川から中流、下流の川まで幅の広い釣りが出来るようになりました。この頃から本格的にフライフィッシングへと深くはまっていきます。このロッドでは本当に沢山の魚と出会う事が出来ました、妻に感謝! 次に9フィート7番〔シマノフリーストーンFV908〕より幅の広い釣りを楽しむために思い切って購入しました。本流のサク○マスやカラフトマスにも耐えることができ、また最下流域のアメマスも狙える事が出来ます。で
も、実際カラフトマスを釣り上げるまでには知識も経験も浅く何年もかかりました。次に、さらに幅の広い釣りをするために天竜のダブルハンド13フィート8番を購入、ついに川から湖、海へと旅立つのでした。リールはFOTH?〔中古〕、コータック、フリーストーンFV、をそれぞれロッドにあわせ使用しています。フライを巻くバイスは中学生の時にセットで¥6,000で買ったものを今でも使用しています。それぞれの道具達はここで書ききれないほどの思い入れや思い出がたくさんあり、今ではもうほとんど使わなくなったものも手放したくはありません。決して高価なものではありませんが私にとっては既にお金にかえられないものばかりです。釣りは道具じゃなく使う人の心が大事なのではないでしょうか〔負け惜しみ〕。
フライを巻くときにいつも思うのですが、一度たりとも思いのまま巻けたためしがありません。想像していたものと、出来上がった物との距離が一向に近づくことはありません。たまによく行くポイントで他のフライマンにフライをみせてもらったりしていますが、みなさん非常に上手に巻いています。しかもカッコいい。フライを巻くのはたしかに器用であることが大前提で、それに経験や知識、フライフィッシングに対する情熱の大小が関係してくると思うのですが。わたしにはいったい何がたりないのでしょうか?沢山のフライを巻いてみても実際使用するのは、ほんのわずかばかりのちょっと良く出来たフライだけです。そして使ってみるとイメージしていたものとは程遠く、深い眠りについてゆくのでした。フライを巻くのにも、フライを巻いてそれを使いこなす技術が必要で、キャスティングやプレゼンテーション、それにラインコントロールとフライフィッシングは本当に難しい釣りの一種で身につけようと思ったら、それこそ一生涯を捧げなくてはならないものと私は思っています。
今までガムシャラにロッドを振り続け、ポイントを移動し、時には危ない橋をわたり、同じ釣り仲間と笑い、励ましあい、悔しい思いをし、助け合って今日まできたわけですが、私自身何か見えない壁にぶち当たっているのではないかと思うようになりました。実際昨年の釣果を見てもわかるのですが、私のイメージと実際のフィールドに、うまくリンクさせられない部分が出来てしまっている。もちろん川には沢山の魚達が私を待っているのですが、それに私自身が答えられないのである。フィッシングに対する情熱が冷めてしまった訳ではないが、それに費やす時間や労力が今までと少し変わってきているのは事実だ。
私には今、息子が2人いる、どちらもかわいい息子達だ。私はフィッシャーマンではあるが、その前に二人の父親でもある、息子達はまだ幼く、とても一緒に釣りに行ける歳ではない。しかし私一人で釣りにばかり出かけていく訳にもいかず、結局中途半端な状態になってしまっている。うまく言えないが、今私は一生の中で最も貴重で価値のある、かけがえのない時間を過ごしているのではないだろうか。もっと息子達と過ごす時間を大切にし、思い出深いものにしていかないと、きっと後で後悔すると私は思う。あと数年もすれば一緒に釣りにも行けるのだから、今はちょっと我慢してもいいかな。と思うようになりました。
つづく
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