依存症ってなに?

毎年夏になると、「母親がパチンコに興じている最中、置き去りにされた車の中で幼児死亡」という悲惨なニュースを耳にする。「同じような事件が起こっているのに、どうしてやるのかねぇ」と、たばこを手に論じる母親がいる。
でも、パチンコもたばこも、やめられない理由は同じところにあるようなのだ。



パチンコ・たばこ…
やめられない悪習慣は嗜癖(しへき)というのが新しい

これまで、日本で漠然と○○中毒、依存症と言われていた、自分を破滅に導くような悪習慣。
10年ぐらい前から、主にアルコール問題などにかかわっている専門家の間で
嗜癖(アディクション)と言われるようになったようだ。
では、嗜癖とは一体どういうことなのか?

 
1. 2.
「ストレス解消してリラックスしたい」
「かっこよく見せたい」など、自分を向上させたいという動機で始めることが多い。
習慣を繰り返すうちに、陶酔(快体験)を感じるようになる。
「こんなときたばこを吸えばいいんだ」ということを体が覚え始める。
3. 4.
「ストレス解消のために始めたのに、それがないとかえってストレスがたまってしまう」など、習慣を続けるうちにそれ自体が目的になってしまう。
自分の意志では簡単にブレーキがかけられない。
このような状態を嗜癖と言う。
最終的に、嗜癖が自分を傷つける。
もちろん、嗜癖の対象によって早い遅いの違いはある。体質の違いもあるだろう。
でも、自分は大丈夫と必ず言いきれるだろうか。
ある日突然、致命的な宣告を受けることだってありえるのだ。




●嗜癖にはどんなものがあるのか

物質嗜癖
たばこ、アルコール、食べ物、薬物など、物質に執着して依存していくこと。
嗜癖の中ではもっともわかりやすく、当てはまる人も多いのではないか。
例えば、アルコール依存症。
日本には250万人いると推測されているが、そのほとんどが中年サラリーマンではないかと言われている。統計的には40代後半がもっとも多いようだ。
 
行為過程嗜癖
最初に述べたパチンコなど、ギャンブル依存症が典型的。
このほか、最近話題になっている、必要でないものまで何でも買ってしまう買い物依存症。
のぞきや痴漢、盗癖、家庭内で繰り返される暴力なども同じである。
もちろん、ギャンブルにしても買い物にしても、たまにしかやらないとか、財布と相談しながら計画的にしている場合は別。お金のかかる趣味が、すべて嗜癖というわけではない。
 
関係嗜癖
この嗜癖のことを「共依存症」ともいう。
アルコール依存症の夫を持つ妻たちの中には、夫が飲み代で生活費を使い果たし、酔いつぶれて暴言や暴力をぶつけても、彼らから決して離れようとせず、夫の世話をやくのが生きがいになっている人がいるという。
このように、ある特定の人との人間関係に依存し、世話を焼くことでしか自分の価値を認められないことをいうのである。
子どもの成績を病的に気にし、塾やおけいこ通いに奔走する母親もこのケースにあてはまるかも…。

このように、嗜癖といっても物から人まで、執着するものがいろいろあるようだが、今回は物質嗜癖、特にたばこを中心にチェックしていくことにしよう。

 


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